だしは料理の命

激情を吐き出す観劇ブログ

死ガ二人ヲワカツマデ…(映画)の話。

死ガ二人ヲワカツマデ… 第一章 「色ノナイ青」第二章 「南瓜花 -nananka-」を借りてきて見ました。

第二章には林明寛くんが出てるし、豊永利行氏が主演だし、本当に見てみたかったのは第二章だけだったんだけど、なんか繋がってたらアレだなと思って第一章もついでに借りてみた。とりあえず両方見ておいて良かった。第一章で出てきたBARが第二章でも出てきた。

 

※以下ネタバレまみれです。要注意。

 

 

…★第一章★…

 

■「よくわからない」の連続

結論から言うとわりとよくわからないストーリーだった。結局みんな死んでしまった。なんか設定は悪くないのに活かしきれてなくて勿体ない感じだった。

親に虐待されながら育って(その後親がどうなったのかは忘れた)、今は生への執着がなくて殺し屋として生きてる主人公メイファと、殺し屋を雇ってる組織?の偉い人の妹(血は繋がってない)のラブストーリー。ちょっと設定がガバガバ。「こういうシーンあれば泣けそう!」みたいな断片を無理矢理つなぎ合わせた感じだった。

 

関智一氏バリかっこいい

とりあえず冒頭でさくっと人を殺して、依頼したっぽい関智一氏のところに報告に行く主人公メイファ。関さんの声ってやっぱりバリバリにかっこいい。イケてる。

そこで関さんの妹「海」ちゃんが出てくる。寝起き?「仕事の話をしている時は来るなと言ってるだろう」とか怒られながらも我関せず。メイファに意味深な微笑みを向ける()そしてメイファは海ちゃんに興味を示す()まあ双方一目惚れってことで納得しとこうここは()

人生諦めてるっぽくて荒んでるっぽくて、そんなメイファでも他の何かに興味を示すなんてことがあるんだなあ(by関さん)(説明台詞乙)

海ちゃんは殺し屋を雇う組織の本拠地で生活してるの?ていうかこの組織何?最後までよくわからなかった。

 

■押しかけ女房

よくわからないけどメイファにくっついてきて、メイファの家まで付いてきて、居候?同居?同棲?し始める二人。マジでよくわからん。一目惚れですか、そうですか、なるほど。わからん。

一応「兄やその周りの人間を全員殺したいから殺しを教えて欲しい」っていう理由があったけど。それにしては殺しの練習まったくしてなくない?時間の都合上カットされたん?エッ?そこ大事なとこじゃん?あっ建前ですか?ただメイファの傍にいたかった?アッそうですか。一目惚れの力ってスゲェ~

献身的に?ご飯を作ってくれたり、中国と日本のハーフなメイファのために中国語を覚えようとする海ちゃん。そんな態度にいつしかメイファも心を開き………………うーん、なんかこう、陳腐なんだよなァ……理由が薄い……ストーリーがペラッペラなんだよなァ……

 

こう、どうせならメイファは他人を拒絶するような感じでさ。海ちゃんを何回か追い出したりすれば良かったのに。それでも海ちゃんはメイファのところに通って、何回も喧嘩して、本気で決裂しそうになったあたりで「どうしても兄を殺したい」理由とかを雨の中つらつら語ったりしてさ。「あなたを一目見た時に"この人だ"と思った。……でも、もういいよ。メイファが本当に嫌なら私は帰る。他の殺し屋に教えてもらうね」みたいなさ。その理由が心に響いたメイファが海ちゃんの腕を握って引き留めちゃったりしてさ。「勘違いするな、殺しを教えてやるだけだ」とかツンデレしちゃったりしてさ。二人の仲がちょっと深まっちゃってさ。

そんな日々の中メイファのライバル的存在が、海ちゃんをメイファの女だと思って攫ってさ。一悶着あってさ。メイファが海ちゃんをかっこよく助けて。海ちゃんがちょっと怪我してたりしてて。そんな海ちゃんを見ると心がどうしようもなく乱れて、そこでようやくメイファは僅かな恋心を自覚したりする。自分の中に生まれた初めての感情に驚く。そこから執着のような愛に変わっていってもいいし、穏やかな愛に変わっていってもいい。

そういうストーリーならもうちょい感情移入できた気がする(クソ長捏造ストーリー終了)

 

■色々な殺し屋

最終的にメイファと対立しだした殺し屋の集団はなんだ?????なんでメイファと海ちゃんを殺そうとした?????まっっっっっったく腑に落ちん。

緋崎貴矢(関さん)と緋崎宏一。殺し屋を雇う組織のトップっぽいこの二人は兄弟なの?Wikipedia見て名字一緒なの気付いた。宏一が何か世界をひっくり返すようなすごい計画()を実現しようとしてて、いつもそばにいる鏡子(殺し屋?)(超残忍な性格らしい(自称))はそんな宏一を愛していて、宏一のためなら死んでもいいと思ってる。宏一も鏡子が本当は好き。

貴矢は鏡子をいい女だと思ってる。「宏一には勿体ない」って言ってた。なんかアレかな。幼馴染とかかな。三角関係なのかな。ここ過去回想入れてくれたら良かったのにな。昔は三人仲良くて、いつの間にか少しずつ歯車が狂いだしたみたいな。貴矢は鏡子が欲しくて宏一を陥れようとしてたとか。死ぬ時に「私はただ……君が欲しかっただけなんだ……」とか言ってくれたりしたら超良かったのにな。これもクソ捏造ストーリーです。

あと、その下の女子と男子の殺し屋がマジでよくわからん。何故か仲悪くて常に仲間内で殺し合う。なんなの?みんな一匹狼タイプ?ただアクション要素を入れたいがために仲間割れさせられてるようにしか見えなかった()

触れるもの皆傷つけるナイフ的な?実はクッソ強い鏡子に噛み付いてボッコボコにされる女子殺し屋三人組ェ……視聴者への鏡子はスゲェ強いんだぜ!アッピルかな。

 

そしてここで徐々に存在が出てくる謎の赤い薬。効果を発揮する時にクラゲエフェクトが表示されるので、わたしこれをクラゲ薬と呼びます。

これを飲むと強くなれるらしい。ちょっと撃たれたりしたぐらいじゃ死ななくなるらしい。クラゲ薬に"適合"できた人間は。この設定もガッバガバだった。ちょっとやそっとじゃ死なないけど、何回か撃たれたり斬られたりしたら死ぬみたいな。その匙加減が完全に作者に委ねられすぎていた。同じぐらいの怪我でも死ぬ時と死なない時がある。オイオイオイ流石に生死のボーダーラインはもうちょいなんとかしてくれ~~~~~~~~~と思った。

宏一以外の殺し屋組織の人間はみんな適合者だった。はず。殺し屋組織じゃなくて、そのクラゲ薬を作って世界征服かなんかを目論んでる闇の組織だったのかな?バカ強い人間を作って世界を牛耳る的な?

何らかの理由で今まで世界に虐げられ続けてきた貴矢・宏一・鏡子の三人が幼いうちから志した途方も無い夢……みたいな設定であってくれ。三人とも幼い頃に受けた仕打ちで歪んでしまって、いつしか世界を憎み、全てを覆そうとした。みたいな。その方が腑に落ちる。悪役にもその道を歩む理念を持った理由があるべきだ、物語には。(自論)

 

そんで、宏一は適合者じゃなかったから、貴矢は殺せる機会を窺ってた?なんかみんな集まってるところで急に宏一のこと撃ったやん。マジで理由が解せん。わたしが勝手に妄想して付け足したようなストーリー、本編じゃ何も語られてないからね!?よくわからないけど下っ端男子と女子が急に仲間割れして、その混乱に乗じて貴矢は宏一を撃った。

宏一は死ななかった。「適合者じゃない」フリをしてて、同じ血液型の鏡子と黒騎(NEWキャラクター!)に輸血してもらって、そのあとクラゲ薬飲んだらものすごい力目覚めたんだって。ウワーすごーい!そんな方法がアッタノカー!(迫真)

そして返り討ちにあって死ぬ貴矢。ああ……よくわからない……でも死んでしまった……あなたもクラゲ薬の適合者なんですよね……?なんですぐ死んだ……?

そういやクラゲ薬にはやっぱり適合ランク的なのが合って、よりちゃんと適合できた人はすごいらしいね。メイファと新しく登場した黒騎がそうなんだって。あれ?後もう一人ぐらいすごい人いた気がするけど全然思い出せない★まあいっか★

 

■よくわからないうちに物語は起承転結する

さっきの謎の仲間割れで生き残った男子の殺し屋と、宏一が何故かメイファを殺そうとするんだよね。なんで?わからない。マジでわからない。この妄想力豊かなわたしですら、バックボーンを想像するのがまるで不可能なぐらいわからない。

頼むから"理由"をつけてくれ!!!なんで殺し合う!?そこにドラマティックな何か、譲れない何かがあってこそ物語は面白くなるのではッ!????!?!!?(一般人の意見)

よくわからないけど殺し合って、下っ端男子は全員倒して、黒騎とはほぼ相討ちみたいになってお互い怪我を追って戦いは一旦終了。メイファは行きつけのBARの店主に助けられ(どうなってんの?マジでどうなってんの?)家に運ばれる。

メイファの家ではマッサージ屋?やってて、メイファと仲良し?の店主、店員?のおねえさん、常連のおじさんがいる。みんながメイファの怪我に驚いて一生懸命手当しようとする。ここややスローで台詞なし、慌ててる様子が謎のBGMだけで流れるんだけど、その最中に"何故か店員のおねえさんにビンタされる海ちゃん"。マジでここ訳わかんなかった。狼狽えてないで動け!ってこと?エ?店員のおねえさんすっごく優しくて、そんなことでビンタするようなキャラクターじゃなさそうだったからマジで意味不。キャラ設定ガバガバか?

で、ここでまた出てくるクラゲ薬。それを摂取してメイファは一命を取り留める。海ちゃんは「もうこんな仕事辞めて、二人で逃げちゃおうよ」って言い出して、メイファは今まで使わずに貯めておいた殺しの報酬(大金)と武器を持って二人で駆け落ち?うーん。なんて展開だ。胸が熱くなるなあ(真顔)

 

■行きつけのBAR

メイファ行きつけのBARはどうやら殺し屋みんなが行きつけのBARらしくて、そのBARでクラゲ薬が秘密裏に飲めるんだよね。クラゲ薬のことを知ってる人とか、殺し屋が誰かに飲ませようとしない限りはマスターは出さないっぽいけど。なんなのこのBAR?第二章まで見てもまったくわからなかった。ここも組織の一端ってこと?

店員のマミさんが、宏一とか鏡子と知り合いっぽくて、宏一に「鏡子の一番いいところは笑顔よ、それを忘れたの?」って釘を刺したりするんだけど、なんだかなァ……鏡子は「わたしは宏一のためなら死んでもいいわ」ってツンツンするんだけど、なんだかなァ……監督のこういうシーン入れたい!の気持ちは伝わってくるんだけど、ちょっとちぐはぐっていうか……これで鏡子死亡フラグ無事に立ちましたね。おめでとうございます。わかりやすいです。絶対これ鏡子失って宏一が後悔するやつですよね。わかりやすいです。

 

■最終決戦

行きつけのBARの店主にバイクをもらって旅立つメイファと海ちゃん。マッサージ店員のおねえさんから最後の手土産もらうのはまだわかるんだけど、BARの店員マミさんにまですっごい愛着持たれててマフラーもらう海ちゃんマジわかんね~~~~人に好かれる天才ってことですか?そうですか。バックボーンではメイファと一緒にBARに通ってたりしたんですか?いやそこを本編でちゃんと描いてくれ。5秒でも良いから。流石に察せん。

で、海に行く二人。海ちゃんと海に行くってか!ガハハ!()

二人で海見て。飲み物買いに行くねって海ちゃんがいなくなって。もう「死ぬわこれは」って思いました。こんなわかりやすい死亡フラグそうそうないよ。そんで宏一と鏡子と下っ端男子にまんまと捕らえられた海ちゃんと、ガードレールを挟んで対峙するメイファ。全員に銃を向けられるけど、「バーカ」と吐き捨てて、持ってた銃を自分のこめかみに当てる。

宏一「ほう……自殺するなら、その必要はないな」(銃を下ろしてしまう)←バカなの????????????????????????????????????????????????????????????

下っ端男子も全員銃しまう。バカなの??????????????????????????????????????????????????

案の定メイファは自殺するフリして、ポケットからもう一丁銃を出して全員撃つ。マジでバカなの????????????????????????????????????????????なんで銃しまった?????????????????????????????????????

 

下っ端男子も鏡子も宏一も全員クラゲ薬で強化されてて、数発撃たれたぐらいじゃ死なないはずですよね?????何故か全員このメイファの銃弾だけで瀕死になるんですよね。ガトリングガンでも撃たれましたか?????当たりどころ悪かった??????設定がガバガバ!!!!!!!!!!!!!!(大声)

で、瀕死の鏡子を抱き寄せながらBAR店員マミさんに言われた「一番いいところは笑顔よ」を思い出す宏一。うーーーーーーーん。こうなるってわかってた。

そして突然車内に潜んでた黒騎が現れて、鏡子にトドメを刺してからメイファのところに行く。なんで????????????????あ、クラゲ薬飲みたくない?のに無理矢理飲まされて?????鏡子を恨んでた??????うーーーーーん腑に落ちません。で、なんで君はメイファを殺したがるん?

下っ端男子に囚われてた海ちゃんはメイファのところに走っていく。その背中を黒騎に撃たれる。海ちゃん死ぬ。なんだかなァ…………

海ちゃんが死んで激昂するメイファと、鏡子が死んで激昂する宏一と、黒騎の死闘。宏一はあっさり死ぬ。死ぬ前に鏡子の笑顔思い出してた?うーん。悲しいね。もうちょいこの辺の関係性深堀りしといてくれたらもうちょい悲しいシーンになっただろうに。

 

でまあ、戦ってる最中にフェードアウト。メイファがお墓参り?してるシーンに。そしてエンドロール。うーん。黒騎倒してハッピーエンドですかね。腑に落ちないね。

描きたい物語とか泣いて欲しい見せ所シーンはなんとなくわかるんだけど、それぞれの関係性の深堀りが少なすぎて全然感情移入できなかったわ……もうちょい関係性丁寧に描いてくだちい……といった感じ。いい演技する人もいたのに勿体なかったマジで。ていうか喜屋武様こんな顔だっけ?メイクしてない顔あんまり見たこと無いから……()

 

 

 

…★第二章★…

 

■よくわからなさすぎて後半爆笑しちゃった

第一章見てから「ああこれ、虚無の香りがする」と気が付きながらも第二章を見ました。とにかく豊永利行氏の演技はめちゃくちゃ良かった。好きなんだよな~~~トッシーの演技……エッジボイスたまんないよね……めちゃくちゃ良かった。声好き。

あと林明寛くんはマジでかわいかった。なんだあの髪型……髪長い……後ろピョンって縛ってるかわいい……髪ハネててタコさんウインナーみたいかわいい……看護師服かわいい……声好き…………

トッシーとあっきーさんが良かったので見て良かったとは思いました。が、ストーリーはとにかく「よくわからなかった」としか言えない。マジで後半は逆に笑うしかなかった。良い役者さんいっぱいいるのにマジで勿体ねえ~~~~~~~~~~~~

 

■目の見えない少女とヘタレ医者のラブストーリー

第一章と同じで設定は悪くないんだけどなァ……

入院患者の自殺が続いて、嫌な雰囲気が漂い始める病院。その病院に入院してる人はほとんどがもう治らないような重い病気の人たちばっかりで、「あの人が死んだなら私も……」みたいな現象が起きかねないと懸念する医者たち。そして自殺現場に現れては意味深に笑う女性。おまえが黒幕か!と思わせたい感じね。わ、わかりやすすぎる演出……

 

■それも死亡フラグ、これも死亡フラグ

入院患者の自殺に気持ちが落ち込んで眠れないヒロインれいちゃんを、同室の神田さんが優しく慰めてくれる。もうすぐ全身が動かなくなってしまうけれど、先生が絶対に治してくれるっていったから諦めない。身体が治ったら、一人旅に行きたいの。そう優しく、明るく語る神田さんに勇気をもらう主人公。

わたしは思いました。この人近日中に自殺してヒロインに絶望を与えるな、と。

次の日、自殺現場を見て意味深に笑っていた入院患者の女性が、れいちゃんに「今夜は窓には近づかないで」と意味深な発言。そんな夜は当然れいちゃんは眠れなくなって、同室の神田さんに話しかける。最初はいつものように明るくお話をしていたのに、瞬間、クラゲエフェクトが現れて、神田さんの顔から生気が失われる。言葉を失くした神田さんには気づかず、自分の目がいつか完全に見えなくなっても諦めない、そう語るれいちゃん。

あまりにも沈黙が続くので神田さんと自分を隔てるカーテンを開けると、そこには窓から身を乗り出す神田さんの姿が……!

神田さんは死亡フラグを見事に回収。れいちゃんはショックでふさぎ込む。そんなれいちゃんの同室に、例の意味深な患者の女性が新しく入ってくる。完全にやべえやつで、完全に絡んじゃいけないタイプの喋り方をする人。サイコ丸出し。

「サヨちゃんって呼んで」「未来が見える」「殺したのは私」「嘘よ」うーん、やべえやつ。でも、なんだかんだでその人は実はそこまでやべえやつでもなくて、れいちゃんとその人、サヨコちゃんは仲良くなります。

れいちゃん「この病院はお見舞いに来る人もいなくて、喋るのは看護師さんかお医者さんだけだったから喋る人ができて嬉しい」(殺し文句)

 

■夜に患者を連れ出す医者

神田さんの自殺に落ち込むれいちゃんを励まそうと行きつけのBARに誘う中里センセ(トッシー)。こんな堂々と患者を夜にデェトに連れ出す医者っておるんかなァ……

そんで向かった行きつけのBARは第一章で出てきたあのBAR。なんなのこのBAR?殺し屋以外も普通に通えるの?怖い。

中里は昔、5~6年の余命宣告をされてそのBARで酔い潰れていた。そこにたまたまいたメイファにウザ絡みする中里。医者の不養生ってか~wwwなんてグダグダ管を巻いている中里にメイファは例のクラゲ薬スペシャルドリンクを飲ませるようにマスターに頼む。そして中里の病気は治った。それ以降「このBARに来て不思議と人生が変わった」とこのBARに通うようになる。

う~~~~~~~~ん。メイファの同情誘えたのかな????海ちゃんと出会う前のメイファなら「何にも興味を示さない」設定のはずだからそんなことはしないはず。海ちゃんと出会って、もしくは失った後のメイファかな?????設定ガバガバだからこの辺辻褄合わせようとしても不毛だな。やめよう。

で、自分の人生を変えてくれたBARだから、ってれいちゃんを連れてきた。マスターとマミさんに自分の目はもうすぐ見えなくなる、それでも諦めないと話すれいちゃん。マスターは漢方スペシャルドリンクをれいちゃんと中里に出す。(これはクラゲ薬配合……?)(だとしたらなんで……?同情……?)(HOIHOIやべえ薬混ぜた飲み物出しすぎだってこのBAR……)

諦めない、って言うれいちゃんに「ずっと君の傍にいる」って約束する中里。もうこの辺のお互いがお互いを好きになった理由とか考えるのはもう面倒くさいのでやめておきます。第一章のバックボーン想像だけで疲れた。理由なんてない。物語上そうなるべきだからそうなったんだ。一目惚れとかだ。れいちゃんかわいいし中里センセ優しいから好きになったんだお互いに。脚本書いた人マジで……

サヨコちゃんに「あなたとあのお医者様は愛し合う運命よ」って言われたとおりに、中里とれいちゃんの中は深まっていく。

 

■そして全員死ぬ

サヨコちゃんはどうやらクラゲ薬の"能力者"らしい。それで未来が見えるとか。何その設定。第一章に更になんか設定プラスしちゃったじゃん。勘弁してクレメンス

クラゲ薬を飲むと身体が強化されるor不治の病が治るor特殊能力を手に入れるってことなんですか?????後出し付け足し設定はやめろ????????

おもむろにクラゲエフェクトと共に未来を予知するサヨコちゃん。「早く伝えなきゃ……!」と動こうとするも、謎の力にベッドに押さえつけられて動けなくなる。「能力の差……!私の身体はもう……!運命には抗えない……!」なんて意味深な台詞を羅列して、"何者か"にナイフで刺されて死亡。

サヨコちゃんは入院してるし、おまけにナイフで刺されて呆気なく死んだから肉体の強化はされてないし病も治ってない。どういうこと?????クラゲ薬ではどれかしか得られないと????もしくは適合具合で差が生まれる????ガバガバ設定だから考えない方が懸命かもしれないがマジで腑に落ち無さすぎてモッヤモヤモッヤモヤする助けて。

最後まで見て気づきました。このシーンでは他の"能力者"に能力のパゥワーが負けたみたいです。それで抗いきれずに死亡。いつからこの映画は異能バトルになった?

 

■わかりやすい"何者か"

神田さんの自殺の時に、「神田さんは絶対に自殺なんかしない!」って言うれいちゃんを信じて、中里は事件の真相を探るようになる。

物語の途中途中で、顔はギリ見えないけど明らかに同僚Aに「それ以上調べるな」と中里が階段から落とされたり、顔はギリ見えないけど明らかに同僚Bがれいちゃんを刺そうとしてたり、顔はギリ見えないけど明らかに主任がサヨコちゃんを刺殺したり、院長と主任が中里を遠ざけるように首都大学病院に転勤させようとしたりする。

いや明らかに同僚やん。とか明らかに主任やん。とかもう服装でモロバレだったんだけど、そうなるとこの病院敵だらけやん。と思った。でもこのへんはブラフだった。この展開だけはすごく良かった。敵と思わせて敵じゃなかった感じ。

院長と主任は明らかに怪しかったんだけど、それはそういう演出で、ただ単にヘタレだけどみんなに慕われてる中里を首都大学病院に転勤させれば、慕ってる患者も同僚も全員首都大学病院にすすんで移動するだろう、明らかに殺人っぽいことが起きちゃってる病院からみんなを遠ざけようと尽力してただけなんだって。ハハッ。いい人やん。

 

■黒幕登場

ベンチに座ってる中里の無防備な首を突然締める同僚A。クラゲ薬の力?が目覚めてその同僚を吹っ飛ばす中里。その同僚Aの表情を見て、「催眠……!?」と即座に気づく中里。いや聡すぎる。もはや草。ちょっと格闘して勝つ。倒れた同僚Aに駆け寄って「おい!正気に戻れ!」と声をかけている最中に同僚Bが登場。わたしの推し、あっきーさんです。マジで髪型がかわいい(二度目)。なんかちっちゃいナイフ?みたいなので自分の首を掻き切る同僚B。推しが死んだ。つらい。

れいちゃんの悲鳴が聞こえて駆けつける。れいちゃんと二人で逃げる。色んな所から同僚、院長、患者がゾンビのような牛歩でゆっくりと二人を追いかける。下にも行けるのに上へ上へと逃げる二人←なんで上に逃げる?!?!?!?!?!?逃げ場ないよ!??!??!?下に降りて病院の外へ出ろ!????!???!?!??ていうかみんなゆっくり牛歩で追いかけてくれるんですね(リアルに口から出た)

屋上に追い詰められた二人。そこに現れた黒幕。それはいつも優しく明るく接してくれた、看護師のアキさんだった。これはマジで意外だった。まったくわからなかった。

かつて不治の病に侵され、この病院に入院していたが、クラゲ薬によって快復したアキさんは催眠能力を開花させていた。その能力で色んな人を操り、自殺させたり殺したりしていた。……いや、クラゲ薬の効能何??????なんでもアリか??????なんで中里は治っただけで何も能力持ってないの??????適合力が足りなかったんですか??????もう!!!!!モヤモヤする!!!!!!!!!

遠い昔に、仲の良かった、不治の病を抱えていた患者マナミちゃんと開催したささやかで楽しい誕生日会の時に、マナミちゃんが突然死して、「あんなに健気で明るくて優しい子が苦しんで死ななきゃいけないなんておかしい。もうあんな思いをする人が出ないように、苦しまないうちに私がみんな殺してあげる」とアキさんは狂ってしまった。

アキさんの催眠命令でみんな屋上から飛び降りていく。患者も、医者も、看護師も。みんな死んでいく。(アキさんが殺したいのは病人だけでは???なんで医者も看護師もみんな殺した???設定ガバガバのガバか????なんというグランギニョルだ!!)そこに突然現れる一人のおじさん。れいちゃんが病院の外で絵を描いていると、「あそこの病院の人かい?」「今は花は咲いてないけど、初夏になると花が咲くんだ。また描きにおいで」と優しく声をかけてくれるあのおじさん。そのおじさんはなんとマナミちゃんのお父さんだった!!

「もうこんなことはやめるんだ……マナミだってこんなこと喜ばない」そう言いながらマナミちゃんがアキさんに宛てた最後の手紙を渡そうとするも、アキさんは拒否し、催眠にかかり、中里を"何故かポケットに入れていた"ナイフで刺すおじさん。……あのさあ、なんでナイフ持ち歩いてるの?ご都合主義極まれりすぎて笑っちゃったよ。ていうか来るの遅いよ!!!!みんなが飛び降りる前に来いよ!!!!!!!!!!!

倒れる中里。れいちゃんが駆け寄るも、動かない。たぶん死んでる。もう一度聞きますが、クラゲ薬で病気は治っても、肉体強化はされないんですか?(マジでガバガバ設定すぎてもう考えるのが嫌)

 

アカシック・レコード

突然。

クラゲエフェクトが表示されて。

れいちゃんは謎の世界に。それはそう、漫画とかでよくある"精神世界"的な。そういうところに移動する。突然。そして死んだはずのサヨコちゃんが現れる。サヨコちゃんが言うには「私は過去の私よ。私は死んだ。あなたも見たでしょ?ここはアカシック・レコード。世界の全ての事象、想念、感情が記録されている場所。わたしはアクセスしかできなかったけれど、あなたが目覚めた能力なら、過去を変えられる……」

おめでとう!ヒロインは世の中の理にアクセスして、起きたこと全てを覆せる程度の能力を手に入れた!

 

わ け が わ か ら ん

 

わたしは考えるのをやめた。超★常★現★象

ここで能力が目覚めたってことは、やっぱりあのBARで飲んだ漢方スペシャルドリンクってクラゲ薬だったんかなー。マジであのBARヤバすぎ。おー怖。近寄らんとこ。いや待て、なんでそんな特殊能力目覚めてんのに、れいちゃんの病気は治ってないんだ。まさかわたしが投げやりに立てた「クラゲ薬を飲むと身体が強化されるor不治の病が治るor特殊能力を手に入れる」説はわりと真実??????????

まあそんなこんなで、過去にアクセスしたれいちゃん。マナミちゃんが死んだ直後に、さっきは拒否られたマナミちゃんが最期にアキさんに宛てた手紙を読ませる。そこにはアキさんに出会えて良かったとかなんとか、とにかく心を震わせる感動的な内容が書いてあって、アキさんは狂わずに未来が変わる。

屋上に戻ってくるれいちゃん。狂わなかった優しいアキさんが「ここにいたの?冷えるから部屋に帰るわよ!」と迎えに来てくれる。未来が変わったことを確信するれいちゃん。そして中里センセは大学病院に転勤したことを知らされる。

「未来が変わったから、自殺とかも起きてなくて、自分と中里がした約束(病気を治す、諦めない⇔ずっと傍にいる)もなくなったのか……」と思うれいちゃん。

 

■よりにもよって白い服

場面は変わって、全身白い服で畑の畦道を必死に歩くれいちゃん。目の調子が悪く、よく見えない上に悪路ではすぐに転んでしまって、全身泥だらけ。よりにもよって全身白い服でお出かけ。

そんなれいちゃんをマナミちゃんのパッパ(農家)が見つける。どうしても大学病院に行かなきゃ、というれいちゃんに同情したのかパッパはお風呂と娘のお洋服を貸してくれた上に、明日カボチャを出荷するために出すつもりだったトラックを、時間を早めてれいちゃんを送るために出してくれるらしい。あーいい人。いい人過ぎてご都合主義すぎて笑うしか無い。若い娘が知らないおじさんにお風呂とお洋服借りるとか、そしてトラックで送ってもらうとか恐ろしすぎるわ。目見えないのに。マナミちゃんのパッパで良かったね。本当に。やさしいせかいだね。

お風呂を借りてきれいになって、娘さんのおさがりの全身ふりふりレースな白いドレスを纏い、カボチャのトラックに乗った、まるでシンデレラのようなヒロインは王子様の待つ大学病院へ。大学病院に着く頃にはちょうど0時前。

たまたま入口近くでぼんやりしていた中里に、ちょうど鉢合わせるれいちゃん。何故かカボチャを一つ持っている。もうカオスすぎてわけわからんしか言えない。

ちょっと前に、「れいちゃんが両親に宛てた手紙は実は届いてなくて、中里はそれをれいちゃんに言わずにずっと引き出しに隠していたことがれいちゃんにバレてれいちゃんは怒った」事件があって。あの時は怒ってごめんなさい、あと、先生は覚えてないだろうけど、先生と約束したの。病気を絶対に治すって。諦めないって。と語るれいちゃん。

中里は「約束……?」とまったく覚えていない様子。しかしれいちゃんが「そして先生も私に約束してくれたの……」と言うと、「……『ずっと傍にいる』」。そして微笑み合う二人。中里はれいちゃんの持ってるカボチャに気付いて、「ここまでどうやって来たの?」「カボチャのトラックで……」「シンデレラ、みたいだね」病院の時計は0時を指す―――――――――

 

わかんないわかんないわかんないわかんないわかんない。

なんかロマンチックに終わらせようとしてるんだろうけど全然腑に落ちない。全然腑に落ちない!!!!!!!!!!!!!!ツッコみどころしかねえ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

中途半端に謎の特殊能力設定出しちゃったせいでとっ散らかってとっ散らかってもう……何?モッヤモヤする。モッヤモヤ。アカシック・レコードにアクセスしたあたりはもういいわ。もう。とにかく、自殺者出なくても中里は大学病院に転勤するの?なんで?病院が不穏だったからみんなを遠ざけるために尽力してた院長、病院に何も無くても中里を推薦するの???まあなんだかんだで推薦したとしよう。その場合、れいちゃんと中里は仲良くなるきっかけが無くて一緒にBARに行ったりしてない、約束もしてない、誓い合ったりしてない、だかられいちゃんのために中里は病院に残ったりしなかった。でも「ずっと傍にいる」は覚えてた。は???????????????

中里とれいちゃんが、平和な世界線でも仲良くなってたとしよう。それで約束はしていたとしよう。病気を治す、ずっと傍にいる。だとすると、傍にいる約束をしてても大学病院に行った?????????????は????????????そんでそんな大事な約束を完全に忘れた素振り??????????????は??????????どっちにしてもイマイチ整合性を感じられん!!!!!!!!いい加減にしてくれ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

マーーーーーーージでガバガバすぎる……細かいところが気になりすぎて何も……感動できない……モヤモヤしか感じない……なんなんだ……割と大きいカボチャ持ってんのもクッソシュールだし……マナミちゃんパッパがおみやげに持たせてくれたんですか?そうですか……ていうか目見えない子一人で歩かせる?あんだけ優しいパッパなら先生に会うまで付き添ってくれるでしょ普通……マジで描きたいシーンだけ描いて適当につなぎ合わせた感じの物語だ……トッシーがクッソ勿体ない……あとあっきーさん死んだ意味ある?

 

ただ、ひとつだけラストシーンで良かったことがある。「シンデレラ、みたいだね」って言うトッシー。めちゃくちゃ良かった。その台詞だけは称賛する。声が良い!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

も~~~~~~~~~~~~~~~~モヤモヤしすぎて困っちゃった。こんなに文章書くつもりなくて、さっくりモヤモヤを吐き出そうと思ってたのに気がついたら13000文字超えてた。つらい。モヤモヤつらい。推しが出てなかったら見たことを後悔してただろうな……マジであっきーさんが出てて良かった。かわいかった。

粟根まことさんとか、去年のるひまで見てめちゃくちゃすごい役者さんだったし、マージで勿体ない……演技力の無駄遣い屋でほんと……なんて映画だ……まあ、こういうのを見るのも人生経験の一つだよね★